子供って鏡が大好きですよね。特に小さいうちは自分のことすら新鮮な様子で興味津々。鏡の中の自分を相手に遊ぶなんてかわいすぎる姿もよく見られます。
超絶ほほえましい
そんな愛らしい子供のために、全身が映る大きな姿見をリビングの遊びスペースに用意することにしました。
これは動育的にも非常に有効で、自らの動きを自分の目で確認することで、脳で考えた動きと実際の筋肉による動きとの差分をなくしていく作業になります。
これにより、動きの精度が上がり、運動能力が向上することが期待できます。
運動大好き!
とはいえ、鏡は通常ガラスでできていて割れるリスクがあるため、子供がめちゃくちゃな動きをして遊ぶところには危険で置けません。
気が気じゃない
また、鏡は子供が触れて遊ぶだけで手あかがべったりついて汚れてしまいます。
このため、特に大きなミラーを目立つところに置くとみすぼらしさが簡単にアップしてしまうという恐怖をはらんでいます。
拭いても拭いてもラチがあかないわ
そこで考えた挙句、わが家では割れないアクリル製のミラーを隠せるように設置しました。本記事ではその導入に関する詳細についてお示しします。
設置場所の検討
今回、大きな姿見を設置する目的は
子供たちが遊ぶ中で、
自分の姿や動きを自分で正しく認識する
を促すこと。そのため、設置場所は必然的に遊びゾーンになります。
あとはこのゾーンの中でどこに設置するかですが、考慮すべき条件が大きく3つありました。
- 子供たちが見やすい
- ジャマにならない
- 汚れにくい
中でも最優先は子供たちが見やすいことです。
これがミラー設置の目的ですから
しかし一方で、遊びゾーンは生活動線でもありますので、ジャマになると鬱陶しいところ。
また遊びゾーンではボールを使った壁当てや、壁を使った逆立ちなんかが繰り広げられますので、壁に大きな鏡を設置してしまうとそのスペースを減らしてしまいます。
強引にそのスペースをミラーで埋めてしまったとしても、少なくとも汚れることは必至。
想像しただけで恐ろしい
設置場所のアイデア
そこで考え出したのが、引き戸に接着設置してボルダリングウォールの裏に収納できるようにする案。
こうすれば全条件を満せます。とは言え、ボルダリングウォールがある家なんてほとんどないので、同じ条件を作るのは難しいと思います。
それでも、引き戸の前におもちゃ棚や本箱を置いたりすることで同様にミラーを隠すことが可能です。
そのため、引き戸にミラーを設置するというのは、珍しいですがなかなか良い案ではないでしょうか。そう思い、誰かの参考になることを願って記事を続けます。
一瞬書くのやめかけたね
ミラーの大きさ
設置場所が引き戸に決まりました。ここに可能な限り大きなミラーをつけたいと思います。
思いっきりダンスするからね
高さは子供の頭から足先まで見えるように。幅は引き戸につけられる限界までめいいっぱい。そうすると我が家の場合は幅810mm×高さ1300mmとなりました。
設置方法(というか接着方法)
引き戸と一緒に動いて欲しいので、もうくっつけるしかありません。
勇気がいるね
そうすると接着剤か両面テープの二択になります。
詳細は後述しますが、私はミラーにアクリル製のものを選びましたので両方とも候補になります。であれば、両面テープが良さそうです。手軽に使えますからね。
ですが、両面テープの以下3点が許容できなかったため接着剤にしました。
- 接着力に不安がある(万が一でも剥がれて倒れるようなことがあってはならない)
- 接着強度の高い製品もあるが値段が高い(結構な面積必要だし)
- テープ自体に厚みがあるためミラーが浮いてしまって出っぱる
特に接着力の観点では、今回の貼り付け先である引き戸が表面に木目調の凹凸があるタイプなので、うまくいくかどうか全然自信がありませんでした。
ググっても出てこないし
そのため、安全最優先で無難に接着剤を使うこととしました。ただし、両面テープには代えがたい大きなメリットがあります。それは厚みが一定であること。
後述しますが、私の場合、接着剤で取り付けたがためにミラーがそれなりに歪んだんです。両面テープにしていれば、もう少し歪みを抑えられた可能性があります。
ミラーの選定(ガラス/ステンレス/アルミ/シール/フィルム/アクリル)
巷にはガラスミラーやシールミラー、フィルムミラーなど様々な鏡がある中、私が選んだのはアクリルミラー。
ポイントは4つ。
- 割れない
- 軽い
- 歪みにくい
- 薄い(5mm以下)
割れない
映りのきれいさと値段の安さからいくとガラスミラーが一番良いんですが、ガラスはどうしても割れるリスクがあります。
また割れたときに非常に鋭利な破片が発生するので、ケガをしてしまうリスクが高い。
飛散防止フィルムを貼ることでケガのリスクは下げることができますが、それでも小さな破片は出てしまうので子供部屋に設置するにはまずは避けるのが良さそうです。
軽い
引き戸に接着固定することを決めていますので、できるだけ軽い方が接着の難易度が下げられます。特に今回貼り付けようとしている引き戸は表面が凸凹していますので、接着剤との相性も不明です。
そのため、接着剤を使うと言えど接着強度には不安が残りますので、ミラーは軽ければ軽いほど剥がれにくいことになります。
万が一脱落した際にも、軽い方が子供たちがケガするリスクが下げられます。この理由で、ガラスミラーや金属製(ステンレス・アルミ)ミラーは却下しました。
歪みにくい
ここまで残っている候補の中で、軽さの観点で群を抜いているのはシールタイプのミラー。
これは厚さ0.16mmのシール付きミラーシートを直接貼りたいところに貼れる代物です。
超手軽だし安いし最高
ただそのデメリットが…「歪み」。これが許容できれば…なんですが、難しい。
厚さが0.16mmしかないので、貼り付け先の表面の凸凹を見事に拾ってしまいます。
そのため、しっかり面が出ていて表面もツルツルのところであれば良いのですが、今回私が張ろうとしている引き戸なんてのはそれはもう見事な凸凹なのでダメです。シールミラーは泣く泣く却下しました。
窓ガラスとかなら相性良さそう
薄い(5mm以下)
厚さを抑えないと、ボルダリングウォールの裏側にすっきり収納できません。そのため、余裕を持って収納できる5mm以下という薄さが必要になります。
ここまでで残っている候補はフィルムミラーとアクリルミラーになります。フィルムミラーとは、分厚くて軽い構造材(ウレタンボードなど)の上に鏡面フィルムを張り付けた構造になっているものです。
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これ、めっちゃいいんですよね。ガラスに比べて約1/6の重さしかなくとても軽い上、分厚い構造材に貼ってあるので歪みを低減できています。
が、わが家の場合は以下の2点で不採用としました。
- 分厚すぎる
- 破れる
厚さはフィルムミラーの場合大体20mmくらいのものが主流のようで、5mm以下の要求に合致しません。中には5mm厚という商品もありましたが、構造体となっているウレタン材が柔らかいため、薄いと歪みが生じやすくなってしまいます。
また致命的なのが破れるという点。
わが家では子供たちが激しく遊ぶ場所に貼ろうとしているので、破れること必至です。
破く自信ある
破れてもケガはしないのですが、接着固定するので貼り直しが難しいため、壊れてほしくありません。これでフィルムミラーも却下です。
残ったのはアクリルミラーのみでした。
アクリルミラーの良いところ・悪いところ
アクリルミラーは、アクリル樹脂に鏡面仕上げのアルミを真空蒸着したものです。アクリル樹脂はガラスよりも低密度なため、その分軽いのが最大の特徴。
また耐衝撃性はガラスの約15倍。軽くて割れにくいので安全という売り文句です。
密度はそれぞれ
- ガラス:約2.5 [g/cm3]
- アクリル樹脂:約1.18 [g/cm3]
なので、同じサイズのものを選んだ場合、アクリルミラーに比べガラスミラーの方が倍くらい重たくなります。
また、ガラスは割れるリスクがあることから比較的分厚いものを選定する必要もあり、重たくなってしまう原因となります。
そんなアクリルミラーは、わが家の設置条件に合致する素晴らしいものでした。
- 割れない
- 軽い
- 薄い
ただ、悪いところもあります。
- そこそこ歪む(厚み次第)
- 傷つく
歪みは厚さに依存するんですが、軽さ値段とのバランスの中で薄いものを選ばなくてはならない場合、どうしても歪みが出てしまいます。わが家の場合は3mm厚を選定しましたので、そこそこ歪みました。(後述)
また、アクリル製なので比較的キズに弱いです。固いもので引っ掻くと傷ついてしまいます。
繊細なのね
そのため、出しっぱなしにするとポケモンたちに傷だらけにされる可能性があるので、わが家では普段は収納して隠しておくことでこの悪点をクリアしました。
まずは玄関の靴箱へ設置して実験
さてこれでミラーの選定と設置方法が決まりましたので、あとは実際に貼り付けていく作業になります。
ただ、大きな鏡をいきなり部屋のメインステージに接着するのはさすがに不安がありましたので、まずは玄関の靴箱で実験しました。
すると課題が判明。
接着剤の塗り方を工夫しないと歪む。
遊び部屋への設置においては、この失敗を糧に進みます。
アクリルミラーの調達
私が選定したアクリルミラーはこちら↓
3mm厚のアクリルミラー。色々調べた結果、大きさや厚さの条件を満たすものはヤフーショッピングのみにあるこの商品だけでした。
特に素晴らしいのはカットのサービス。別途カット料金が必要ですが、好きな大きさにカットしてくれる上、端材も同梱して送ってくれます。
わが家の場合、1100mm×1300mmサイズを注文して、そこから必要サイズである幅810mm×長さ1300mmを切り出してもらいました。残りの幅290mm×長さ1300mmは玄関の姿見に無駄なく活用。
とてもオススメです。
引き戸に接着するやり方
さて、注文したアクリルミラーが届きました。
保護フィルムは最後まで貼ったまま作業します。
準備したのは以下↓
- 接着剤
- パーツクリーナー
- ヘラ
接着剤は、下駄箱への接着でうまくいったシリコーン系接着剤。
接着材は油が大敵ですので、パーツクリーナー等を使って脱脂します。
あとは塗りたくって貼る、の作業を接着剤が乾かないうちに一気に作業するんですが、ここで下駄箱実験の反映があります。下駄箱実験では接着剤を点で塗っていきました。
その結果、接着剤の厚みが出てしまい、歪みとなって表れてしまいました。
そこで今回はヘラを使い、接着剤をなるべく薄く均一に伸ばす作戦で行きます。
ヘラはなんでも良いと思いますが、力を込めやすくてそこそこの大きさがあるものが良さそうです。
スピードも必要ですから
このあと、接着剤をムチューっと出して塗り、そのあとヘラで必死に延ばす、という作業を速やかに実行します。
大急ぎなので、この間の写真はありません
そうすると、こんな感じになります。
選んだシリコーン系接着剤が固かったのか、かなり力を込めて延ばしてもこの程度でした。
手で触った感じ、見た目のムラほどには凸凹は感じられなかったので、きっと下駄箱失敗よりかはずいぶんマシになっただろうと思い、これで接着する意を決しました。
ドキドキ
で、ひっくり返す!
こうすることで、アクリルミラーに均等に力を加えられることを狙っています。この状態でひと晩、接着硬化を待ちます。
ドキドキ
翌日、引き戸を取り付けてみるとこんな感じ。
とても良い!がしかし、やはりよく見ると歪みはあります。それでも下駄箱事件のそれとは雲泥の差で、全然許容範囲です。
ひと安心
接着後、一点だけ気になったのが角の鋭利さ。
ケガする前に処置が必要です。すぐさま紙やすり(#240だったかな)でササっと削って、こうなりました。
紙やすりで削れちゃうなんて、ここもアクリルの良いところですね。
後から知った「剥がせる系接着剤・両面テープ」
私が検証していないので参考までなんですが、巷には「剥がせる」と謳っていて強度も大丈夫そうな接着材・両面テープがいくつかあるようなので、目ぼしいものをご紹介します。
はがせる接着剤
ともにシリコーン系接着剤で、接着面が凸凹していても問題なさそうです。ただし内容量が20mlしかありませんので、大面積に塗布する今回の用途では高くつく点に注意が必要です。
はがせる両面テープ
お次は両面テープ。両面テープの良いところは接着層厚さを一定にできる点ですね。歪みを少なくできるかもしれません。薄手のものならなおさら。
デメリットは比較的費用が高くつくこと。大面積のアクリルミラーに対してふんだんに両面テープを使ってやらないと浮いてる部分で歪んでしまうため、接着剤に比べて出費が必要になるかと思います。
上の2点はともに厚みが1~2mmあることが注意ポイントです。私のように表面がデコボコした場所に接着する場合はこれくらいの厚みがある方が追従性が良いと思いますが、その分出っ張ることになるので要注意。
こちらは厚さ0.16mmと薄いので、デコボコ面だとうまく着かない可能性がありますが、出っ張りは少なくできます。
良ければ使っていただいて、コメント欄でご報告いただけると大変嬉しいです!
アクリルミラー導入記まとめ
子供たちの遊び場に大きなアクリルミラーを接着設置した一部始終をご紹介しました。接着方法やミラーの選定などでたくさん考えましたが、結果的に満足のいくものができたと思います。ご検討される際にはぜひ参考にしてください。
他にもいろいろ子供たちのために作っていますので、ぜひ見て行ってください。
Amazonでのお買い物をする前にはこちらもチェック!
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